ホテル カリフォルニア

2016-10-14

 長女が、ハワイのオアフ島に住んでいた時は、毎年のようにハワイへ遊びに行っていた。長女の家だけにいると、ハワイの雰囲気に欠けるので、帰国する前日にはワイキキのホテルを予約し、夜のワイキキを満喫する。日が沈む時間になると、各ホテルのプールサイドでは、賑やかなフラダンスの音楽が流れハワイの夜のスイッチが入る。
 あるホテルの前を通ると、イーグルスの曲「ホテル カリフォルニア」が演奏されていた。ヤシの木が茂るプールサイドで、第一言語が英語のアメリカ人が歌うのを聞いて鳥肌が立つほど感動した。一瞬、「ホテル カリフォルニア」を歌うことができたら素晴らしいだろうなーと思った。

 先日、ケアマネジャー試験を受ける職員と話をしたら、合格率が12パーセントと低く合格することは厳しいなどと、ネガティブな会話になったので「環境次第で合格できる」とは言ってみたが説得力がまったくないので、環境作りに挑戦するため「3カ月で、ホテル カリフォルニアを歌ってみせる」と苦し紛れに言ったが、前期高齢者の冗談と軽く聞き流されたみたいだ。
 昨年、長女がハワイからカリフォルニアに引っ越したので、クリスタルとケイトリン二人の孫と「ホテル カリフォルニア」を歌えるよう、孫のために頑張ろうと逃げ道を断つ。男は、自分のためには頑張れないが、愛する人のためには頑張れるはずだ。
 毎夜、You Tube でイーグルスの「ホテル カリフォルニア」をワンフレーズずつ繰り返し聞き、カタカナでルビをつけ歌いこんだが、一か月たっても満足に歌うことができず諦めかけた時、トイレの中から「ホテル カリフォルニア」の歌声が聞こえてきた。
 ♫
On a dark desert highway,
Cool wind in my hair,
Warm smell of “colitas”、
Rising up through the air,
Up ahead in the distance
I saw a shimmering light,
My head grew heavy and my sight grew dim,
I had to stop for the night.
There she stood in the doorway,
I heard the mission bell
And I was thinkin’ to myself :
“This could be heaven and this could be hell”
Then she lit up a candle,
And she showed me the way,
There were voices down the corridor,
I thought I heard them say
Welcome to the Hotel California,
Such a lovely place,
♫・・・・・・

 「何? 誰?」 歌っていたのは、5歳になる孫の颯真(そうま)だ。「門前の小僧 習わぬ経を読む」というが、私の練習を知らないうちに聞いて覚えたのだろ。感動とショックが交差した。ひらがなも読めない5歳の孫に、「ホテル カリフォルニア」を先に歌われてしまった。一緒に歌ってもらいながら何とか3カ月で覚え、EPA介護福祉研修生のロスとレイに発音のチェックをしてもらったところ、「ダイジョウブ」といわれ安心する。

 その後、カリフォルニアからクリスタル(17才)、ケイトリン(15才)が来日したので、発音のチェックをしてもらったら、颯真の発音が抜群に良いという。
 颯真はイーグルスが歌っているのを耳で覚えたアメリカ英語。私はカタカナに変換して目で覚えたカタカナ英語になってしまった。
 5歳までに、Rの発音を覚えないと日本人なまりの英語になるらしい。私は、RどころかBとVも聞き分けられない。クリスタルとケイトリンに10年以上教えてもらっているが、最近では「ジイジには、無理」と相手にしてもらえなくなった。

 長女の英語は日本語訛り(茨城弁)が強いらしく、「マミー発音が違う」と、二人の孫に言われているが、長女は、「私は日本(日立市金沢町6丁目)で生まれた日本人、あなたはアメリカで生まれたアメリカ人でしょ! だから、私はできないの」と言って威張っている。母親は、どこの国でも強い。
 介護の教育も最初が大切で、しっかりとした基本を身に着けないと長女のような訛った英会話になるので要注意。
 11月22日(火)ケアマネジャー合格発表日が楽しみだ。
 合格祝いでは、「ホテル カリフォルニア」を歌いたい。

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