目指そう「オムツゼロ」

2010-10-28

目指そう「オムツゼロ」 今回私たちは、H22年10月21日、28日の二週にわたって「オムツゼロ」の研究発表を行いました。

  私たちがオムツゼロを目指そうと思った理由は、
① オムツや紙パンツは布パンツよりも通気性が低く、 ムレやすく皮膚トラブルをおこしやすいのではないか。
② パットに排尿・排便をする事の不快感を 少しでも取り除き快適に過ごして頂くには、どのように したら良いかと思ったからです。

  「オムツゼロ」と言いましても簡単にできる事ではなく、長いスパンをかけて行っていく必要があるものだと思います。
今回は、まず見直せるところから始めました。今年の4月から着用者のデータを収集し、5月から全スタッフで協力しながら見直しと実践を行い8月までの結果をまとめました。全体で紙パンツが64%でしたが8月には56%になり8%紙パンツの使用者が減りました。  
 更に、布パンツは全体で13%でしたが8月には21%になり8%布パンツの使用者が増えました。職員としてもとても嬉しい変化がみられています。 ただ紙パンツから布パンツに変えることだけならば、いつでも誰にでも簡単にできる事ですが各入居者さまに合った変更となるとなかなか難しいことでした。  
 実際に、紙パンツから布パンツに変更した入居者様は「肌ざわりが柔らかくなった」「お腹周りが緩くなった」「ゴワゴワしなくなった」などの声が聞かれ私たちも嬉しい気持ちになりました。またその反面で、「紙パンツでないから、間に合わなかったらどうしよう」と不安な声も多少なりとも聞かれましたが、不安が少しでも軽減され安心して頂けるようにスタッフのサポートが重要になります。

 

H22.4.26集計 H22.4.26集計 H22.8.20集計 H22.8.20集計

 ここで少し余談ですが、皆さんオムツ・紙パンツの始まりって知っていますか?
諸説ありますが、平安時代からあるらしいのです。 それは「襁褓」(むつき)と言い襁は帯、褓は人を包む着物を表し、赤ちゃんの肌着や褌を表していたらしいのです。 それが時代の流れとともに、今のオムツになったとのことです。

 再び本題に戻ります。    当初は、失禁等を心配され、不安な声が多少なり聞かれ抵抗を持つ入居者さまもおりました。「気持ちよくトイレで排泄しよう」と言う職員の共通した意識を持つ事により、 入居者様の不安が少しずつ軽減され、喜びの声が多く聞かれるようになりました。  現段階では目標にむかって良い方向に進んでいるのではないかと思います。  今後も見直し・実践を繰り返し行い、入居者さまに合った排泄物品や排泄形態を把握し、入居者様が望む生活に近付けながら、これからも入居者様にとって不安の少ない、安心して快適に毎日を過ごして頂けるようにケアして行きたいと思っております。

社会福祉法人 克信会
特別養護老人ホーム 金沢弁天園
介護職 菊地

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